妄想の地図帳
 「ひぐらしのなく頃に」が好きなおっさんが、二次創作やオリジナル物語を書いたりするとかしないとか。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

拍手する
『 それぞれの絆 第二節 「魅音」 』 
 皆様こんばんわー。
何だかお絵かきに心奪われておりましたが、今回はSSアップですw
『それぞれの絆』の第二節、「魅音」となります。
公式掲示板にアップした物を、微妙に修正した物で、大きな加筆は残念ながら御座いません。
前回アップした約束Bよりも一年ほど前のお話になりますので、
圭一&魅音、お二人とも大変純真ですww
いつも通り、「皆殺しの沙都子救出が終わった所から、祭囃子に繋がって惨劇を乗り越えた」と言う世界観になっております。

惜しむらくは、公式掲示板で頂いた素敵な挿絵を、消さざるを得なかった事ですね。
それではどうぞ、お時間が許す限り、お楽しみ頂ければ幸いです。
 
 「ひぐらしのなく頃に 祭 澪尽し編EDテーマ『Friends』」 を
聞きながら読んで頂けると良いかなー、とか思っています。
『前回までのあらすじ』
 卒業を控えた魅音の心を知らず、俺はひどく無神経な事を言ってあいつを傷つけてしまった。

 レナに相談して決心をした俺は、夜中であるにも関わらず魅音の家へと向かう。

 「圭一君は何が悪かったのか、分かってる? 説明できる?」 レナのその言葉に対する明確な答えを持たないまま――


-----------------------------------------------------


『 それぞれの絆 第二節 「魅音」 』 


 濃藍(こいあい)の夜空、に鮮やかな白い満月が浮かんでいた。
 三月の夜は早い。六時を待たずに月と太陽がバトンタッチをする。
 夜の八時を回ったこの時間、雛見沢で出歩いている人間は、ほとんど居ないだろう。
 魅音の家へと続く道を走る俺の自転車を照らす外灯は少なかったが、満月が十分にその道を示してくれていた。

 ――どう謝ろう。
 ……それよりも、こんな時間に行って会ってくれるのか?
 やっぱり電話で謝ろうか……。

 さっきの決意は何処へやら。早くもレナと交わした決意は揺らいでしまっている。
 柄にも無く気弱な想像ばかりが頭に浮かんでは消える。
 今の俺にとって、静かながらも力強い満月の明るさは、頼もしかった。 
 そういえば……クリスマスの夜もこんな月の夜だった。
 パーティの後あいつを家まで送ったんだ。あの時もやっぱり賑やかにはしゃいでたっけ。
 今よりももっと遅い時間だったってのに、近所に民家が無いのを良い事にさ、でっかい声ではしゃいだんだっけ、馬鹿みたいに二人でさ。はははっ!
 今思い出しても顔がニヤけちまう。
 だってパーティがあんまり楽し過ぎて、その熱気が抜けなかったんだから、仕方が無いよな。

 これから謝りに行こうってのに、俺はいつの間にかニヤニヤしながら自転車を漕いでいた。
 いつもの水車小屋が見えてきた。
 水車へと続く小川の水面はキラキラと月の光を反射し、俺の瞳を楽しませてくれた。
「そうだ。ここだったよな、確か」
 俺は水車小屋の手前で、小川の側に自転車を止めた。
「……ここであいつにプレゼントを渡したんだっけ。――へへへ。あの時のあいつの顔、忘れられ無いよな」

 万華鏡をプレゼントした時のあいつ……屈託の無い、最高の笑顔だった。
 『うん、文句なしだね! 最高だよ圭ちゃん!! ……ありがとう』
 あの言葉と笑顔、すっげえ嬉しかったんだぜ? どっちがプレゼント貰ったんだか、分からない位だった。

 サラサラと流れる水音が心に染み透っていく。
 カラカラと回る水車はリズミカルで、あの夜の事を鮮明に思い出させてくれた。
 その後……俺、うっかりあいつの頬を撫でちまって……すっげえ照れたっけ。
 うぅ、思い出したらまた恥ずかしくなってきたぞ。
 あの時の……月に照らし出されたあいつ……魅音は――――。
「――そのざき、みおん……か……」
 小川をぼんやりと眺めながら呟いた。
 自分の気持ちを知る為に魅音の名前を言葉にしたのか。
 それとも何かを誤魔化すために言葉にしたのか……。
 良く分からない。
 俺はあいつと――これから、どうして行きたいんだろう……。
 川縁に腰を下ろし、水面に映った前原圭一をじっと見詰めた。
 雛見沢に引っ越して来てからの思い出が水面のスクリーンに映し出される。

 いつ思い出しても、その話題だけで1日中話が出来てしまうほど楽しかった部活。
 そして数々の罰ゲーム……コレはちょっと苦い……。
 北条鉄平や、あの特殊部隊との戦い。
 独りじゃ越えられなかった壁を、俺達は団結して乗り越えた。
 ここに引っ越して来る前の俺の1年なんて、多分雛見沢の1週間に満たない希薄さだ。
 その全ての思い出の中の魅音を見つめ直してみる。
 いつだって快活で、朗らかで、賑やかで、おじさんで。
『そいつが今、寂しがってんだろ? ……誰のせいだ? 前原圭一ってやつは、自分が傷つくのを恐れて仲間を見捨てる奴なのか?』
 水面の俺が、バッサリと俺の弱気をブッた斬った。
「……な訳ねえだろ。やらなくちゃいけない事くらい、分かってるさ!」

 はっきり言って、自分の気持ちは良く分からないままだ。
 でも魅音はきっと今辛い思いをしてる。俺のせいでだ。
 なら、やる事は一つしか無いだろ? ……ええい、情けねえな前原圭一! この覚悟を決めたの今日だけで何回目だよ?!
 頬をバシバシと叩いて気合を入れ立ち上がり、勢い良く自転車にまたがった。
 ライトの発電機を前タイヤに当てて、俺は再び走り出した。

-----------------------------------------------------

 園崎邸の正門前で俺は呼吸を整えた。……妙に緊張しちまうな、畜生。
 多分もう9時を回っている。流石に非常識だと思うと、インターホンのボタンを押すのにも勇気が必要だった。
 深呼吸を3回繰り返した後、インターホンのボタンを押した。
 1秒が10秒程にも感じながら返事を待っていると、ピンポンダッシュして逃げ出したい気持ちが沸いて来た。
『はい、どなたですか?』
「あっ、あの! ……ま、前原です! 夜分遅くにすみませんっ」
『……あれ、もしかして圭ちゃんですか? どうしたんです? こんな夜中に』
「え? あ、……もしかして、詩音か?」
『ええ、詩音です。最近は高校の手続きとか色々あって、よく本家に顔を出してるんです』
「そ、そっか。あの……さ。魅音……居るだろ? ちょっと呼んで来てくれないか」
『? ええ、良いですよ。ちょっと待ってて下さい』
「あぁ、頼む――っあ! ま、待ってくれ! その前に詩音に聞きたい事があるんだ」
『はい? なんです?』
 詩音なら、今日家で魅音がどんな様子だったか知っているはずだ。
「魅音なんだけど、今日……何かおかしくなかったか?」
『お姉は私から見たらいつでもおかしいですけど……ん~、やっぱり2月の終わり頃からは、元気が無いですね』
「あ…………そ、そうなの……か?」
『そりゃあ、いくらガサツなお姉でもそうでしょう? 今でこそお母さんが頭首跡継ぎを替わってくれましたけど、それまではずっと大人に指示を出したりしていたんです。年相応の子供に戻れる場所を卒業するんですから、そりゃ多少なりともセンチメンタルにもなりますって。特に今日は何だか、帰ってからずっと部屋で凹んでましたね』
「……そ……そうか……」
『学校楽しそうでしたからね、お姉は。……それにほら、愛しの圭ちゃんと一年も離れ離れなんですよぉ? そりゃ寂しいに決ってるじゃないですか~……って、あれ? もしかして圭ちゃん……それでこんな時間にお姉を励ましに来たんですか?! へぇ~凄いじゃないですか。お姉と同じくらいデリカシーが無いと思ってたのに、中々やりますねぇ~。ヒューヒュー! な~んちゃって……って、聞いてます、圭ちゃん? ……あれ? 圭ちゃーん?』
「………………」
『……訳あり、ですか。……フム。しょうがない、聞きませんよ。――じゃあお姉呼んできますね。正門に行かせます』
「…………ぁぁ…………待ってる」

 俺は正門に背中を預けると、そのままズルズルと滑る様にしゃがみこんでしまった。
 半開きのままの口から思わず溜息が漏れる。
 今日だけの話じゃないんだ……。あいつ、ずっと我慢して……笑ってたんだ
「………………」
 膝を抱えた腕の中に顔を埋めて、俺は考えた。
 自分が魅音の立場なら、どんな気持ちになるのか……じっと黙って考えながら魅音を待った。

 5分――いや、10分程たった頃だろうか? ジャリジャリと敷石を踏みしめる音が、門に近づいて来たのは。
 俺は背を門に預けて座ったまま、足音が近づいて来るのを聞いていた。
 足音は門のすぐ裏まで来て、止まった。
 声が掛かる事も無く、門が開く事も無いまま……ただ沈黙が流れた。

「…………魅音……だよな」
「あっ。……う、うん。あたし。――どっどうしたの圭ちゃん? こんな夜中にさっ」
 精一杯、いつも通りの朗らかさを演出しようとする、魅音の空元気が胸に刺さった。
 俺は座ったまま壁越しに言葉を続けた。
「……俺、バカだよな。冗談にもなって無かった」
「ん? あぁ、帰り道の事? やだなあ圭ちゃん! 気にしすぎだよぉ~。それよりおじさんこそごめんね~。急に一人で帰っちゃってさ。いやあ母さんが――」
「ずっと部屋にいたんだろ? さっき詩音に聞いた……大した考えも無しでお前を傷つけてさ、嘘まで吐かせちまって……本当、すまん」
「……圭ちゃん…………」
「このままでいいから聞いてくれ。……俺を許さなくていい。ただ、あの言葉を忘れて欲しいんだ」
「…………」
「俺の過ちを忘れてくれって言ってるんじゃないんだ。俺の事なんて、無神経な奴だと思ってくれていい。実際その通りの大馬鹿野郎だ。でもな、その大馬鹿野郎は、雛見沢の友達を……本当に大切な宝物だと思ってる」
 魅音からの返事は返ってこない。でも俺は言葉を紡いだ。
「その大切な仲間が俺のせいで悲しんでいるなら……一秒でもいいから早く元気を取り戻して欲しいんだ。それができるんなら俺は今ここで怒鳴りつけられても、殴られても構わない。その事で俺がお前を嫌いになったりなんかしないから……お前の気が晴れるようにして欲しいんだ」
「……ありがとう。その気持ちだけで十分だよ。……でも本当に大丈夫だからさ。……あはは。気にし過ぎだよ、圭ちゃん」

 ……違うんだよ魅音。俺は、そんな風にお前に優しい言葉をかけて貰いたくて来たんじゃないんだ。
「…………俺さ、沙都子を助けようよとしている時に、レナに言われたんだ。『当時居なかった圭一君が、沙都子ちゃんの虐待の様子をそこまで想像できるのは凄い』って。言われて確かに自分でも不思議だった」
「圭ちゃん?」
「だから余計悔しいんだよ。沙都子の辛さはあんなにはっきりと分かったのに、何でお前の事は分かってやれないんだ……ってさ。事の大小は問題じゃない。――だから待っている間考えてみたんだ。お前の事」
「…………そう……」
「いつも皆のリーダーで元気で楽しくってさ、一緒に居るだけで何でも面白い事にしちまう、学校でのお前が居る」
「……ありがと」
「でも同時に、俺達の知らない世界で、必死に背伸びをして頑張ってるお前も居るんだよな。一生懸命皆の事を考えて、自分の事はほっといて。……その心を支えていたのって、きっと俺達なんだって事……今更分かった」
「…………」
「でも、お前は卒業しちまう……そんな時に俺って奴はホントに無神経で……。なあ……お前さ……」


「お前…………俺達が居なくても……大丈夫なのかよ?」


 壁の向こう側からは、何の気配も感じられなかった。
 ――もしかして、俺また変な事……言っちまったのか?
 不安に駆られ、背中をもたれさせたまま、耳を門につけて内側の様子を伺った。
 暫く何の気配も感じられず、魅音が家に入っちまったのかと思い始めた時だ。
 閂(かんぬき)を外す音がして、唐突に観音扉が内側に開かれた。
 突然支えを失ったので体勢を立て直す事もできず、俺は園崎家敷地内に向けてバッタリと仰向けに倒れた。
「っをわった! っいてて……あ……」
 地面に倒れたまま見上げた先には、観音扉を両手に持った魅音が立っていた。
 俺の頭の上に立っている、月を背負った逆さまの魅音。その表情は良く見えない。
「……魅音」
 俺は倒れたまま、一度その名を呼んだ。
 開けてくれたのは嬉しかったが、微動だにしない魅音の様子には不安が膨らんでしまう……。
 不安を晴らしたくて、魅音の表情を読み取ろうと目を凝らしていた俺の目尻に、一粒の雫が降った。

 ……魅音……お前……?

「…………じゃない」
 何かを呟いた。でも、余りにも小さなその言葉は聞き取れなくて……
「え? ――今何て」
 聞き返そうとした時、扉に掛けた両手を支えに、魅音がゆっくりとしゃがみ込んだ。
 月に照らされたシルエットは近づき、両膝をついた。
 俺の顔の上30cmに、逆さまを向いた魅音の顔が被さっている。
「ぉ…………ぅ……魅……」
 全身の血液が心に流れ込む。顔が……熱い。
 ジーンと耳鳴りがする。視界が狭まり、気が遠くなるのを必死で堪えた。
 眉を八の字にして、困ったような微笑をたたえて……涙で一杯の瞳が、そこにはあった。
 その涙は留まる事無く俺の頬を濡らし、俺を戸惑わせる。

「け…………ちゃ……」
 小さな小さな、小さな声が俺を呼ぶと、ドクンと心臓が大きく跳ねた。
 耳鳴りは一層激しくジンジンと鳴り、痛い位だ。心臓から送られてくる血液の音だけが、妙に大きく聞こえ続けている。
 呼ばれた事を、理解は出来た。
 でも返事をするどころか、息をする事すらまともに出来やしない。
 魅音は扉に掛けていた両手を離し、俺の頭を挟むようにして両手をゆっくりと地面についた。
 もう、世界には俺と魅音しか存在しない。
 両手を下げたせいで、今まで肩に掛かっていたポニーテールがハラリとしな垂れる。
 風呂上りなのだろうか? シャンプーの良い香りが俺を刺激する。
 ポニーテールの先が俺の頬を撫でた瞬間、背筋に電流が流れ、体がゾクリと震えた。
 電流は言い様の無い激情となり全身を駆け巡る。
 まともな思考なんてとっくの昔に停止しちまっているよ。
 今まで魅音に……いや誰にも感じた事の無い、激しい感情が俺を食い尽くす。
 でもそれが一体何て言う感情なのか、自分でも分からない。
 それをどう行動に表せばいいのか、それも分からない。
 分からないけど……強烈で、本能的で、破壊的な激情だった。
 それがギリギリの所で理性の鎖に繋がれている。それは良く分かった。

 緊張で狭まった視界も、必要以上に送られてくる血液で満たされた頭の中も、ただただ切なげな魅音を映す。
 俺は自分の体の支配権を失っていた。
 脳からの指令は一切体に届かず、目の前の支配者からの指令を待っている。
 俺は身動き一つ、瞬き一つ、自分の意思では出来ない有様。
 支配者の引き金の引き方一つで、理性の鎖はあっさりと千切れてしまいそうだった。
 まずい……こんな状況で魅音に何か言われたら……俺は? 俺は何をしてしまうんだ?!
 まずい、不味い……マズイまずい…………怖い……。
 そんな俺の動揺を知らず、魅音の唇が微かに開き、言葉を紡いだ。


「…………大、丈夫な……訳…………ないじゃ、ん……」


 震えた唇はか細く、必死で……精一杯の、ありったけの勇気で……真っ直ぐな、弱音を吐いた。

 自分の為か、俺の為か。
 魅音は微笑もうとしたのだろう。
 でも……瞳から滴る涙で、鼻筋を濡らしたまま作ろうとした微笑は震え、泣いていた。

 さっきまでの激情が嘘の様に、潮が引くように急速に消えていく。
 俺の支配者は…………こんなにもか弱かった。
 俺の頭の横に置いていた右手がゆっくりと持ち上がり、拳を作る。
 その拳を俺の胸に落とした。叩いたんじゃない。力なく、重力に任せて落とした。

「あぃ丈……夫……なわ……ぇ……無い……ゃん…………バ……ヵたれぇ……」
 落とされた拳の痛みで……やっと俺は気がついた。
 ポロポロと、そしてポロポロと瞳からこぼれ落ちる魅音の心が鼻の頭から静と落ち、俺の心に突き刺さる。
 目の前に居るのは、俺の全てを操る支配者なんかじゃなかった。
 魅音がもう一度拳を持ち上げた。

「そ……んな……事…………聞かずに……ひっぅ…………分かっぇよぉ……ばかぁ」
 拳が俺の胸にゆっくりと落ちた。その激痛で、俺の心からも一気に涙があふれた。
 目の前に居るのは、俺を必要としてくれる人だった。俺が必要としている人だった。
 そういう事だったんだ。
 俺は、この雛見沢で、俺の分身のような……
 俺の頬で、俺の涙と魅音の涙が入り混じっていく。心と心が交じり合い溶けていく。

「そ……ぅだ、よな……うん……音……」
 喉が震えて上手く声が出ない。
 そっと右手を上げて魅音の頬を撫でた。親指で目尻の涙を拭ってやるが、次々と溢れて止まらない。
 その心地よい感触に身を預けるように魅音は小首を傾げ、撫でる俺の手をそっと頬で押し返した。
 泣き続けた目の下は真っ赤だったけれど、その上で濡れて光る深緑の瞳は、今度こそ微笑んでいた。
 その微笑を、俺は見た事があると思った。
 いつだったろう? その答えは今日、既に思い出していた。
 クリスマスの夜、家に帰るのが惜しくて……魅音を家に送り終えたと言うのに、結局深夜の散歩をした時に見た、あの笑顔と同じなんだ――――


  「うん、あのさぁ……もうちょっとだけ」
  「一緒に散歩しようよ」「一緒に散歩でもするか」

   魅音の口の動きに合わせて、俺の気持ちも言葉に乗せて見た。
   やっぱり同じだった。
  「へへ。やっぱり一緒だったな」
  「……うん。そうだね!」

   魅音は本当に嬉しそうに笑った。
   夜の帳の中で、輝くように花が咲いた。
 
   はにかんだその笑顔は俺の心に焼き付いた。

   きっと生まれ変わっても忘れない。

   俺は、いつまでもこの笑顔と一緒に居よう。
   たとえ何があってもこの笑顔を守る。
 
   そう、誓った。


 ――――胸の上で俺の服を掴んでいる魅音の手を、俺はそっと左手で包む。
「俺も……大丈夫じゃ無い、みたいだな――」
 魅音の右手がほぐれて、俺の左手に指を絡めて握り返す。
「……じゃぁ…………いっしょ……だね……」

 ――真っ白な月に映し出され影絵となった2つのシルエット
 幼くて危ういけれど、互いに力一杯生きるシルエットは
 やっと……自分に欠けているカケラを持つ人が誰なのかを、認め合った。

 月だけが見守る中、シルエットはゆっくりと一つに重なった――

-----------------------------------------------------

 コーヒーの粉を多めに入れた二つのカップに熱湯を注ぐ。
 圭ちゃんはミルクと砂糖、両方入れるのかな? ちょっと悩んだ後、入れずに一緒に持って行く事にした。
 台所を出て客間に続く廊下の電気は消えていて、中庭に面しているガラス戸からの月明かりだけが青く明るかった。
 聞こえる音は私の歩くヒタヒタという足音だけ。
 ばっちゃの寝ている離れは、文字通り離れているからよっぽど騒がない限り聞こえないのは分かっているんだけど、妙にコッソリしてしまう。
 悪戯をしている時のようにドキドキしている自分が可笑しいな。
 ん……ま、まあドキドキしている本当の理由は別にあるんだけどね。

 客間の引き戸を開けると、そこにドキドキの元がちゃんと居てくれて嬉しかった。
 だってあんまりにも現実感が無いんだもん。こんな時間に圭ちゃんんがうちに居るなんてさ。
 何だかソワソワしている圭ちゃんが可愛い。
 ドキドキしているのを悟られたくなくて、できるだけ落ち着いた仕草でコーヒーをテーブルに置いた。多分上手くできてると思う。

「はい圭ちゃんコーヒー。お砂糖も何も入れてないから自分で加減してよ?」
「お、おう。サンキューな魅音」
 圭ちゃんはコーヒーにミルクを入れ、砂糖を2杯入れてかき混ぜた。
 成る程。圭ちゃんはミルク派で砂糖2杯ね……。メモメモ。

「ん……結構濃いな」
「あ、苦かった? もう夜中だから目が覚めるかなって思ったんだけど……」
「いや、美味いよ。サンキュウな」
 コーヒーを飲んでいる圭ちゃんの唇に自然と目が行ってしまう。
 人差し指と中指でそっと自分の唇を撫でると、触れた部分にまだ残る感触が蘇ってきた。
「み、ミミ魅音……――あ、あのな、そそそういう事されるとす、すっごい照れるんだが……」
「え? あ、あわわ! あっあはははっはは!!」
 いつの間にか圭ちゃんにその様子を見られていて、あっという間に二人とも頭の天辺から湯気が立ち昇ってしまう。
 せっかく落ち着いた振りが成功してたのに、自分でブッ壊してしまった自分が可愛いなぁ。

「「…………あ、あはははは」」

 二人ともかなりの挙動不審ぶりだ。可愛いねえあたし。――と圭ちゃん♪
 あたしは何だか憑き物が落ちたみたい。凄く温かい気持ちだった。
 でも、どうしても一つだけ聞いておきたい事が残っていた。
 凄く自分勝手な言い分だとは分かっていたけど……聞かずにはいられなかった。

「――あのさ、圭ちゃん」
「ん? な、なんだ?」
「今更なんだけど……圭ちゃんさ、ホントにあたしと同じ学校で……良いの? だって……本当に圭ちゃんならもっと頭の良い学校も狙えるだろうし」
「なんだよ、ほんと今更だな? 俺がそうしたいって決めたんだ。良いに決ってるだろ?」
「ウ、うん……。でもさ、将来の事とかあるでしょ? せっかく頭良いのに……って……」
 ――我ながらずるいタイミングで、ずるい事を聞いていると思う。こんな聞き方されて「じゃあやっぱりもっと良い学校にいくよ」なんていう人は居ないよね……。
 圭ちゃんは頭をポリポリ掻きながら、仕方ねえな……という素振りで話し出した。
「あーー……お前さ、松上ナショナルって電器メーカー知ってるだろ?」
「ふぇ? ああ、そりゃしってるけど。それが何?」 
「あそこの会長さんは小学校中退だ」
「ええ?! そうなの? あんな大企業の会長さんが?」 
「ああそうだ。学歴なんて関係無いんだよ。要は気持ちと決意の問題だ。――つまりだ。俺の頭脳が活かせるかどうかは、お前が本当に、真剣に俺と世界征服をするつもりがあるのかどうか? ……って所に掛かってるんだよ」
 そう言って圭ちゃんが悪~い視線を送ってきた。あたしは最初キョトンとしてしまったけど、意味を理解して、更に悪~い笑いを返してあげた。
「なるほどねぇ~。そういう事なら、是が非でも圭ちゃんにはうちの学校に来て貰わないといけないねえ! くっくっくっく!」
 やっぱり圭ちゃんと話をしていると、ドンドン元気が沸いてくる。
「そういうこった。だから俺は、雛見沢の思い出を捨ててどっかに行っちまう気はサラサラ無いし、お前もそんな事する必要は無え」
「え? そりゃあ……捨てたりしないよ?」
「ああ。卒業するってのは捨てる事じゃないんだよな。今までの物を持って、新しい場所へ行く事なんだ。……何にも無くならないから、安心して行ってこいよ。俺もすぐ行くからさ」
「……圭ちゃん……」
「――へへ、まあ、偉そうな事言ってっけどさ。俺もついさっきまでは勘違いしてたんだけどな! なっはっは!」
「だよね。『――お前、俺達が居なくても大丈夫なのか?』なーんて聞く位だもんねぇ」
「たはは……。最近の部活さ……俺、弱かっただろ? 原因……さっき門の前で、お前の事考えてて分かったんだよ」
「あたしの事考えてて? なんだったの? 原因」
「ああ。部活が終わっちまうんだなってな。魅音の部活が終わっちまう……ってな。……寂しかったんだ。だから始める度に嬉しくなって、終わりが近づく度に元気が無くなってたんだよ」
「おやおや~? あたしが居なくなっちゃうのが、そんなに寂しかったのかい圭ちゃ~ん?」
「……そうだよ。結局、現状が変わる事に一番臆病だったのは、俺なんだよ」
 真顔で肯定されてしまった。今更かも知れないけど、やっぱり顔が熱くなるよぅ。
 思わず下を向く。コーヒーに映った私の顔色は分からないけど、本物は真っ赤っかだね。
「だから、これから山ほど話をしようぜ。今までの楽しい歴史をおさらいだ。お前おさらいとか勉強は嫌いだったけど、逃がさないからな。で、もう一度心に刻み込むんだ。変らない物が俺達にはあるんだって事。変らない、共有した経験が山ほどあるんだって事をな」
「うん……そうだね、圭ちゃん……」
「だからお前は高校に行っても何にも心配なんかねえ! 俺だってお前が居るから寂しくなんかねえ! だから魅音! お前は力一杯園崎魅音を発揮して、高校生活ってやつを存分に楽しんでやれ!」 
 また目の前が滲んできた。……やっぱり圭ちゃんは凄いね……。あたしの不安なんか……全部吹き飛ばしちゃった。
「――う……ン……うん……そうだね……そうだよねぇ……!」

 いつでも帰って来いとか言われると思ってた……でも圭ちゃんは独りじゃないから行って来いって言ってる。
 そうだよね……仲間が居るから前に進めるんだ。圭ちゃんが居るなら、私は何処でだって私で居られる! 誰にだって優しくなれる!
 あたしは圭ちゃんに恋をして、弱くなったと思ってた。
 今まで我慢できていた事が、出来なくなっていったから。
 ――でもホントは違うんだよね。
 あたしは元々強くなんて無かった。打たれ弱くて傷ついてた。それを誤魔化してただけだった。
 だから……肝心な所では、折れてしまう。
 今だって弱さは変わらないよ?
 でも、それを認めてくれる人が居る。弱さを愛でてくれる人が居る。
 その人も弱さを持ってた。それを私に認めてくれと言って来た。私が必要だと言ってくれた。
 あたしは、圭ちゃんに出会って、恋をして、地上最強になったぞ! 誰にだって優しくしちゃえるよ!

「よーし! それじゃあおさらいだ! まずは俺が転校して来た初日からだ! はい、テキストの1ページを開いて」
「ぷっ。なにそれイマイチだねぇ――おぶしっ!」
「はい指導指導指導ォーっ! 先生の指示には従うべし!」
「痛った~……先生ぇ~。いきなりチョップはひどいと、おじさんは思うなあ!」
 ――元気を取り戻したあたしと圭ちゃんは、夜中だと言う事も忘れて思い出の受験勉強に勤しんだ。
 こんな楽しい勉強ならあたしは東大主席で卒業だね!


「むーっ。圭ちゃんの意地悪な冗談はね、いっつもタイミングが悪いの!」
「う、うむぅ。やっぱりそうなのか?」

「俺が一番きつかったのはやっぱあれかな? 女物のスクール水着」
「ぶははは! アレは写真撮っときゃ良かったなー。惜しい事したよ!」


 俺達は沢山話をした。
 今まで俺達が積み重ねてきた思い出話から始まって、引っ越してくる前の俺の灰色の人生の事や、犯した罪の事も打ち明けた。
 魅音はそんなの大した事無いと言って、自分のダム闘争時代の話を沢山してくれた。
 好きな事や嫌いな事や苦手な事や得意な事。実はコッソリ集めている物や、秘密の趣味なんかも(ある程度)暴露しあった。
 お互いが共感できるものを、一杯一杯増やしていった。

 これからの魅音の高校生活が楽しくある為に。
 新たな環境で、園崎魅音の魅力が十二分に発揮できるように。
 色んな事が変っても、変わらない物が俺達を守っているから……心配しないで新しい自分になれ、と励ます為に。
 一体何時間話し込んでいたんだろう? もうとっくに日付は替わって、背後の窓がうっすらと白んできている。
 俺は窓のある壁に背中を預けて座り、魅音はその横で寝そべって話をしていた。
 でももうお互い睡魔で意識が朦朧として、半分夢の世界に行っていたので、話のつじつまが合わなくなってきていた。
「ふあぁ~~あ……」
 これが意外と心地よかったのは、やっぱり二人だからだろうな。
 魅音には俺が必要なのだと言う事が嬉しかった。
 俺には魅音が必要なのだと言う事が、もっと嬉しくて誇らしかった。
 それを伝えたくて、流石にほとんど寝てしまっているのか、静かになった魅音にそっと声を掛けた。

「――なあ……俺な」
「――ふぇ…………なぁに?」
「お前のそばに……居る……よ。うん」
「…………馬鹿……けいちゃんの、ばぁか……」
「……うるせ」
 魅音がオズオズと、俺の左手の指に右手の指を絡めてくる。
 俺がそっと握り返してやると、魅音は安心した表情で睡魔に身を任せ、スースーと微かな寝息を立て始めた。
 目の下がまだちょっと赤い。……悪かったな、魅音。
 深緑の髪を指で梳いてやる。
 サラサラと流れる感触を楽しんでいると、俺にも心地よい睡魔が深く舞い降りてきた。
 半分閉じかけた目で魅音を見ると、何時の間にか魅音もうっすらと瞼を上げて、エヘヘと微笑みながら俺を見ていた。
「へへへ。……けーちゃん、眠たそう……だよ?」
「ああ、眠いぞ……。ってか、お前なんてもう寝てるじゃねえかよ……ふあぁ~」
「うん。あたしもう駄目……けーちゃん、ひざまくら……」
「なにおぅ? んじゃあ、おれ……乳まくら……」
「いーよぅ……あたしのはねぇ、ふかふかでぽよんぽよんでねぇ――」
 ペシッとおでこにデコピン。
「ぁいて……。えへへ。……ふあぁ。ほんと……もうダメだ。おやすみ、けーちゃん――」
「おぅ。おれもダメだ……おやす……み、おん――」
 魅音の瞼が閉じたのを見て、俺も、眠った。

-----------------------------------------------------

 「……あれま……なんと言うか…………お姉もやりますねえ……」
 驚き、呆れ顔の詩音が見つめる先には、朝日に照らされながら眠る魅音と圭一が居た。

 窓に背中を預けて座ったまま、足を伸ばして眠ってる圭ちゃん。
 お姉はその足の間で、胎児の様な姿勢でスヤスヤと子供みたいに眠ってた。
 圭ちゃんの左の太ももに乗せた頭の上には、お姉を愛でる様に圭ちゃんの右手が乗せられている。

 ……何ですか。ちょっと羨ましすぎませんか……? 私だって悟史君に頭撫でて貰いたいのに!
 って、よく見たら空いてるお姉の右手と圭ちゃんの左手はしっかり握り締め合ってますか。そうですか。
「……もう見てらんない、です……」
 肘を曲げ、両手を広げて肩をすくめた。
 誰もみてないですけどね。アメリカ人の真似でもしないとやってられないです。

「ハァ……。お二人の熱いのは分かりましたけどね。まだ3月ですよ? よく寒くないもんです」
 そう独りごちながら私は客間の押入れを開けて毛布を2枚取り出した。
 お姉には体に掛けてあげて、圭ちゃんにはお姉の頭に掛からないように、肩から掛けてあげた。
 二人ともきっと明け方まで話しこんでいたんだろうな。ちっとも起きる気配が無い。
 お姉が何かムニャムニャ言った後、ニヤニヤ笑い出した。
 気持ち悪いなぁ……。
 でも幸せなんだろうな。
 ……ちょっと意地悪してやりましょう。
 魅音の鼻の穴を、人差し指と中指で塞いであげました。
 園崎流ケジメ法その3『カトちゃんペ』の刑です。
 猫はですね、鼻でしか息ができないらしいですよ? さあてお姉はどうかな~?
 あ、だんだん眉間にシワが寄ってきた。ちょっと苦しそう。
「……んふっ……んにゃっ」
 寝言ともつかない吐息を吐きながら、首を振って逃げられちゃいました。
「……おねぇちゃん……えへへ……」
「……え……?」

 あたしの事……呼んだのかな? 起こしちゃったのかと思ってそっと顔を覗き込む。
 ……涎たらして寝てますよこの人は……。
 じゃあさっきのは寝言、か。
 ――おねえちゃん、か。懐かしい呼び方ですねぇ。昔の楽しかった頃の夢でも見てるのかな?
 思わず口元が緩み、フッと笑みが零れた。
「全くもう。こんなシチュエーションの時こそ、圭ちゃんの夢でも見なさいってんです。どうせいっつも見てるくせに」
 圭ちゃんにあやかって、愛しい魅音の頭をそっと撫でながら、小声で語りかける。
「お姉……あたしだってね、負けてないんですよ? 最近ね、監督が言うんです。『詩音さんが語りかけている間は、驚くほど悟史君の脳波が落ち着いているんです。とても不思議ですが、大変良い傾向です』って。……どう思いますお姉?」
 最初この事を監督から聞かされた時、私は嬉し過ぎて涙が止まらなかったっけ。
 あたしね、お姉。悟史君の役に立ってるんだよ!!

「お姉にはちょっとリードを許しちゃいましたね。でもきっと、アッ! という間に追いついちゃいますから。お姉は精々頑張ってください。ウフフ」
 お姉のおでこに軽くキスをし、私は立ち上がってウーンッと背伸びをした。
 なかなか清々しい朝じゃないですか!
「さて! それじゃこの二人のサボりの言い訳でも学校に電話するとしますか!」
 今日最初の仕事に着手する為電話に向かう私の心は、何だかとっても気持ちよかった。


 ― 終 ―






「あ……お父さんとお母さんにも連絡しなくっちゃ、ですよね♪ くけけけけ☆」


 ― それぞれの絆 『魅音』 おわり ―  それぞれの絆『レナ』に続く。

スポンサーサイト
拍手する

テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

その、なんていうか、素直に本当にうらやましいなーって///
弱さも全部認めあって、恋をして、それって本当に
なかなか出来ない恋で、だからこそ、
すっごくステキな2人だなーって、
めちゃくちゃステキな恋だなーって、本当に憧れです。
2人とも本当にカッコいい!!言葉じゃ言えないくらい
すっごくすっごくドキドキした!!
それぞれの絆『レナ』も楽しみにしたいと思います。
【2008/04/16 23:45】 URL | krt #mQop/nM. [ 編集]


>krtさん
コメント感謝です~!
羨ましいって思ってもらえるのは凄く嬉しいね。
このお話は、僕の中で理想的な事って何だろう? とか考えながら書きました。
これからも、色んな形でドキドキできるお話を書いていけたら良いなーと思ってます。
これからもよろしく! です。
コメントありがとう!!
【2008/04/17 06:49】 URL | cvwith #- [ 編集]


やっぱいいねー、この話は。
久しぶりに読んで感動しましたよ!
思い出の受験勉強するところがすっごい好きだーw
オリスク化するときもこのシーンは何回も調整したから、だいぶ印象に残ってますw
その後の朝のシーンもまたいい。
お姉ちゃんな詩音に胸キュンだった!w
【2008/04/18 00:54】 URL | だいぶつ #gIYQI5Sw [ 編集]


>だいぶつさん
だいぶつさんに「オリスクにしても良い?」って聞かれた時の嬉しさは、今でも鮮やかに心に残ってますよ!
凄い嬉しかった……!
自分的にも好きなお話なので、気に入って貰えて嬉しかったんだよー!
コメントありがとです!
【2008/04/19 00:59】 URL | cvwith #- [ 編集]


この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://cvwith.blog51.fc2.com/tb.php/46-81fe9e73
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

cvwith

Author:cvwith
岡山に生息。
カレーは混ぜてから食べる派です。
「ひぐらしのなく頃に」の二次創作を中心に、ショートストーリー(SS)を書いています。
「うみねこ」もちらほらとやってます。
いずれオリジナルも書いてみたいと野望を持っております。

メアド : kdksf1@mail.goo.ne.jp
「@」を半角にして、ご使用ください。
感想・ご意見・イラストなど随時激烈に大歓迎中です!



バナー




最近の記事



カテゴリー



最近のコメント



月別アーカイブ



FC2カウンター



検索関連



ブログ内検索



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる





上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。